新書ばかり読んでいると頭が固くなりそうなので、たまには小説を読んでみました。
特に何を読みたいというのもなかったので薦められたものを…
村上春樹短編集
カンガルー日和
まだ全部読んでないんですけど、
その中の、
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子と出会うことについて』
という短編小説は、なんか染みました…
もくじ
4月のある晴れた朝に
100%の女の子と
出会うことについて
あらすじ
4月のある晴れた朝に、街で”100%の女の子”とすれ違う。
その女の子は容姿端麗というわけではない。
なにがいいというわけではない。
ただ、自分にとっては申し分ない、というか、
細胞が反応した、というか。
とにかく自分にとって100%の女の子。
そんな女の子が正面から近づいてきて、すれ違うまでの濃密な朝。
その科白は『昔々』で始まり、
『悲しい話だと思いませんか』で終わる…
感想
いわゆる“100%の女の子”が50m先から歩いてきて、自分とすれ違うまでを描いた話。
4月のある晴れた朝に100%の女の子とすれ違えた出会いは奇跡。
その奇跡的な出会いを『昔々…』で始まる科白が見事に表現してるんです。
行為自体はナンパかもしれない。
でもそこにある気持ちは実に硬派。
60億分の1の出会いがどれだけドラマティックなことなのかを、これ以上ないほどロマンティックに表現したこの“科白”。
とても“悲しい話”なんかではないんです。
ただ、すれ違い、姿を見失ってしまった今、その科白を伝えることはもうできない。
なによりそれが悲しい話だったりするわけですが。
まさにチャンスの女神に後ろ髪なし。
悲しい話ではありながら、読み終わったあとの清々しさはなんだろう。
多分、“男”がひとつの答えにたどり着いたからじゃないか。
100%の女の子はそうそういるもんじゃない。
かといって、世界中にただ1人というわけでもない。
人は、数多いる人々の中から最終的に見つけだしたたった1人の人を愛する。
もしまた100%の女の子と出会うことができたなら、きっと男はこの科白を口にするに違いない。
この科白を言われれば、きっと女の子は運命を感じるに違いない。
これはひとつの失恋のようなもので、やっぱり失恋して傷つくからこそ、やさしさとは何かがわかる。
幾度の恋を経験するからこそ、より深く恋愛ができるようになる。
自分にとって100%の人。
そんな人と出会えたらしあわせなことですね。
一期一会。
新書は知性を、文庫は感性を与えてくれますね。
交互に読むことにします。
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引用元:U-NEXT
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