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真なる男|全話あらすじ・ネタバレ|LINEマンガおすすめの神漫画です!

LINEマンガで読める『真なる男』がおもしろすぎて困っています。

毎週月曜日更新ですが、読み終えた瞬間にもう次週が楽しみすぎて待ち遠しすぎて…

初めて読んだ時は“どんなタイトルやねん”と思ってしまったわけですが、ハマるハマる…

端的に言えば、

主人公が20年前にタイムスリップして人生をやり直す話

です。

主人公の神崎は一般社員出身で社長にまで上り詰めますが、そこに到達するまでにあまりに多くの人を犠牲にしてしまったことを悔いていました。入社直前にタイムスリップしたことをきっかけに過去のあやまちや後悔をすべて好転させようと奮闘します

この物語のいいところは神崎が自身の成功のためではなく、評価されるべき人材だったにも関わらず輝きそびれた人たちのために“滅私奉公新入社員”に徹して諸悪を倒していく“爽快感”にあると思います。

各話しっかりボリュームがあって読み応えもあるので“満足感”もあります。

一旦レンタルで読みましたが、傑作だと気付いてしまったので再度購入して何度も読み返しています。

『真なる男』料金・購読システムは、

  1. 毎日1話ずつ読むなら無料
  2. 8日間レンタルは61コイン
  3. 購入は67コイン

となっていて、無料チャージ公開対象前の回(話)を読みたい時にはコインを購入しなければなりません。

今はまだ入社間もない神崎ですが、今後どこまで未来を変えられるのか。

再度社長になるまでの20年が描かれるのか。

はたまた今見ているのは夢だったりして、いずれ現実に戻されてしまう日が来てしまうのか?

神崎がどんな『真なる男』に成長するのか、目が離せません!

はる
はる
“デキる男”になるもヒント満載です!

一般社員出身の神崎涼真が40代という若さでHS電子の社長に就任した日。同僚はビルから飛び降り、妻は指輪を置いて家を出て行った。社長になっても会長には逆らえず、更なるリストラ断行を迫られていた。

社長として初出勤の日、会社前には神崎からリストラされた元社員らが大勢集まっていた。その中の1人、先輩の宜野座が『リストラのせいで同僚の本田誠二が死んだ』と神崎に詰め寄る。その夜、本田の葬儀に向かう神崎。そこでは社員たちが神崎への不満を口にしていた。

“リストラのせいで本田は死んだ”
“人員整理の成功と引き換えに社長の座に就いた”
“昔、配属チームの状況悪化時にすぐに他チームに乗り換えたことがある”
“今も昔も自分以外はどうだっていい人間なんだ”

それは神崎にとって不本意な声だった。社長就任を喜んでくれる家族も仲間もいない。そんな現状に心掻き乱される神崎。運転中、赤信号に気付かず人を轢きそうになってしまい急ブレーキをかける。横切る人影に目を向けると…なんとそれは死んだはずの本田誠二の姿だった。

2話

車を降りて本田を追う神崎。本田の姿を見失うも、突然目の前に『Holy Moly』(訳:なんてことだ!)という名のバーが現れる。

グラスを傾ける神崎。実直に仕事をしてきただけなのになぜ憎まれるのか、なぜ人を不幸にしてしまうのか、どこから間違えたのだろうか…と本音が漏れる。それを聞いていたマスターが『変えられるとしたら変えたいですか?』と問いかけ、とある酒をグラスに注ぐ。”変えられるなら…戻れるならば…”と願いながらその酒を飲み干した瞬間、神崎は意識を失ってしまう。

目が覚めた神崎はHS電子の前に立っていた。隣りには死んだはずの本田が若き日の姿で立っていた。その場がHS電子の書類審査に合格した日であることを思い出す。そして自身の姿も若返っていることに気付く。若き日の宜野座の姿もあった。未来に希望を抱く本田に対し、神崎は『いつかまた俺と会うことがあったら、その時は絶対に俺に情けをかけないでください』と伝え、握手を求める。その手のぬくもりに在りし日の本田を思い出していた…

3話

神崎は20年前にタイムスリップしていた。新聞には最期を看取ったばかりの東堂会長の健在を報じる記事があった。

慌てて母に電話する神崎。母は事故で亡くなっていたが、この時代の母は元気に過ごしていた。『ありがとう』と伝えられなかったことを悔やんでいた神崎は安心し、まずは自分の家に向かう。

当時の部屋を懐かしんでいると、家にチンピラが押しかけてくる。神崎は入社試験前に車椅子の親子とぶつかってしまい連絡先を伝えていたこと、その母親が『ここにお兄ちゃんがいたらこんなんじゃ済まされないから』と言っていたのを思い出す。

現実ではその後頻繁に金を要求され続けることになるのだが…

4話

チンピラたちは診断書を見せ、責任を取れと迫る。過去の二の舞にならないよう金は払わないことにした神崎は、チンピラたちの写真を撮りつつ警察に電話する。チンピラが電話を奪い取ろうとするも、軽やかにかわす神崎。確実に体に変化が起きていた。圧倒的な身体能力でチンピラを制圧し、二度と絡まないと念書を書かせることに成功。

黒歴史をひとつ書き換えたことに清々しさを感じ、現実に戻るまでに出来る限りのことを変えてみようと決意する。

5話

眠りから覚めても若い姿のままだった。肩こりも腰痛もなく、若さを喜ぶ神崎。カレンダーにはHS電子面接の文字が。また”地獄”に舞い戻る必要があるのかとためらうも”夢を抱く若き本田の姿”と”現実で見た遺影”を思い出し、予定通り面接を受けることにする。

父の会社の破産により母は市場の一角で惣菜屋を営んでいた。久しぶりに見る元気な母の姿。懐かしい声。母の手料理を夢中でほおばりながら、事故から守ってあげられなかったことを思い出し、涙する。

実家に飾ってある幼い頃の写真を見て、自分にもたくさんの友達がいたことを思い出す。そこに父が帰宅。破産したことに負い目を感じているのか、目を合わせようとしない父。父との間にも変えなければならない過去があった…

6話

父を飲みに誘い出す神崎。息子の誘いに素っ気ない態度の父だったが、現実の世界で培った処世術を駆使して飲みに連れ出すことに成功。ホルモン屋で向き合う2人。話を切り出そうとした時、父の同僚らが店に入ってくる。招かれざる客のはずだったが、同僚らから”父への感謝”や”父が立派な人間である”ということを矢継ぎ早に聞かされる。

破産した時、父は家族には負担を強いたが、同僚たちを路頭に迷わせることはしなかったことを思い出す。現実世界で社員をクビにした自分と、社員を守った父。息子は父の偉大さを感じずにはいられなかった。父にはUJ建設と契約すべきではないことを伝えなければならなかった。が、言い出せないまま店を出る。

家に帰る途中、妹の澪奈が男に絡まれているところに遭遇する。男の名は柳井旬。その後妹の人生をめちゃくちゃにするチンピラ野郎だった…

7話

現実世界で知り得た情報で柳井を問い詰めた神崎。妹をチンピラから救い出したはずが、澪奈の態度は素っ気なかった。少し話そうと言う兄に対し『偉そうなお兄ちゃんの説教は聞き飽きた』と澪奈。神崎は少しだけ過去の自身の振る舞いを反省する。

澪奈はデザインを専攻していた。机に置かれた妹の絵はアイコンに見えた。スマートフォンのない時代には見向きもされない絵だったが、神崎は可能性を秘めた絵だと感じる。

そして迎えた面接当日。神崎の2度目の挑戦が始まろうとしていた…

8話

面接会場で本田を探す神崎。そこで後輩の森山に会う。極度のあがり症だという森山に面接直前までアドバイスする。

いよいよ自分の番が来た。姿勢良く、各面接官とさりげなくアイコンタクトを取りながら入室する神崎に注目する面接官たち。面接官の中には現実世界で神崎をLCD事業部から戦略チームに呼ぶこととなった専務の田村慎吾がいた。

自己紹介はもともと1分のはずだったが急に制限時間30秒だと宣告する田村に、相変わらずの意地悪さを感じる神崎だった。

9話

特筆すべき面接者がいない中でいよいよ神崎の番が回ってくる。要所だけを話すにしても30秒は短すぎると判断した神崎は、自己紹介でありながら『ディスプレイは…』と話し始める。意表を突いた言葉に驚く田村。神崎はディスプレイの未来、さらには開発段階のOLEDの可能性も交えながらLCD事業部への志望動機をアピールする。残り10秒に入社後に取り組みたいことをまとめて完璧な30秒が終了する。

その後、面接官たちの質問は神崎に集中。『OLEDは遠い未来で理想だけではいい商品開発はできない』という意見や、部長の松重からの『休日に上司にスポーツに誘われたらどうするか?』といった質問にパーフェクトな返答を見せる『入社後に成し遂げたいことは?』と尋ねる田村。それは現実世界でも田村から問われた質問だった。

10話

田村からの『何を成し遂げたいか?』という問いに現実世界では『社長になり世界を指揮するHS電子を作りたい』と答えていた神崎。しかし面接では、

“自分だけの成功よりみんなの成功”
“努力が報われない人の力になりたい”
“がんばっている仲間が輝けるようにしたい”

と異なる答えで田村の表情を探る神崎。

面接が終わると外では後輩の森山が待っていて”アドバイスのおかげで面接はうまくいった”と喜んでいた。父からは電話で労われ、息子のアドバイスに従ってUJ建設とは契約しないことにしたと聞かされる。神崎はまたひとつ未来を良い方向に変えられたことによろこびを感じていた。

希望に胸高鳴る時を過ごしていたが、眠りについた神崎は夢を見る。”HSグループ会長から飲まされた特注ワインはクビを切った同僚の血で作ったものだった…”という悪夢で目を覚ました神崎。現実世界では乗り越えられなかった会長という絶対的で圧倒的な存在がいたことを再認識する。

11話

会長とどう向き合えば未来を変えられるかを模索する神崎。失敗すればまたリストラを断行しなければならない未来が待っている。変えられるのか、変えられないのか逡巡する。

ランニング中の神崎はチラシで目に留まっていたキックボクシングジムに立ち寄る。入会し、黙々とトレーニングをこなす日々。いよいよ館長からグローブをはめる許可をもらった神崎は、アマチュアトップクラスの木下のスパーリング相手を申し出る。無謀な挑戦だったはずが、軽やかにパンチを躱し、強烈な右フックで木下からダウンを取りジム生たちを驚かせる。

チャレンジせずにはいられなかった神崎。その日は神崎にとって2度目となるHS電子採用試験合格通知が届いた日だった。

12話

木下をKOした神崎。館長からプロを目指さないかと声を掛けられる。入社が決まったからと断る神崎に、サラリーマンでは稼げないほどの大金も稼げると言う館長。神崎は”稼ぐだけ稼いだので興味はない”と言ってジムを出る。

家族は内定を喜び、友人からは祝福したいと誘われ、同じく内定をもらえた後輩の森山からも電話で感謝と祝意を伝えられた神崎は、誰も祝ってくれなかった社長就任の日との違いを感じていた。

初出勤の日、母は朝から温かな手料理を用意してくれていた。感謝を伝えて、家を出た。駅で通行人が車椅子の親子とぶつかり騒動になっていた。デジャブ。念書を書かせたはずのチンピラたちに神崎が声を掛ける。

13話

神崎の存在に気付き怯むチンピラたち。以前はいなかった”兄貴”と呼ばれる男が凄んでくるが、ケータイカメラで撮影しながら監視カメラを指差し、平然とした態度で場を収める。

遅れを取り戻すべく会社に向かって走っていると、自転車に乗った本田誠二が追い越していく。その本田が目の前の横断歩道で車と衝突してしまう…

14話

車から降りてきたのはLCD事業部の松重部長だった。そうとは知らずおじさん呼ばわりし、ウインカー不点灯を注意する本田。言い争う2人を無視できないでいる神崎に『余裕満々ね』と声をかける女性社員の名前は岩泉絵里。遅刻するからと2人に構わず会社に向かう。本田から警察というワードを口にされ逆上した松重が”どこの部署だ”と問い詰め始めたところで声をかける神崎。面接時のゴルフの話で気を逸らし、無事に切り抜ける。

下半期事業部採用人数は1200人。そのうちHSタワーにあるLCD事業部に配属されたのはわずか12人。その1%の縁を噛み締める2人。現実では悪縁となってしまった本田に、心の中で『死ぬな』と願う神崎だった。

15話

面接・研修評価がすべて1位だった神崎は社内の噂になっていた。1人づつ配属部署に案内される新入社員たち。本田はマーケティングチームに配属。神崎は”呪いの第3チーム”の異名を持つ商品企画チームに案内される。新入社員である自分にマウントを取ろうとしてくる先輩たちに呆れ顔の神崎。上司となる佐藤と、その隣りには宜野座が座っていた。神崎は自身が商品企画チームを去る時に佐藤が優しい言葉をかけてくれたこと、その翌日に会社を辞めたことを思い出していた。

16話

新人の出鼻を挫いてやろうと目論んでいた先輩たちだったが、電話する佐藤の会話に合わせてサッとボールペン・メモ・カレンダーを出す神崎の心遣いに感心する。

挨拶して回る佐藤と神崎。のちに佐藤・宜野座を左遷させることになる課長の信楽は陰湿な男だった。現実世界での信楽の言動を思い返しながら、心の中で『部下を利用して甘い汁を吸うヒルのような存在に過ぎない』と断罪する。そしてそんなことはさせないと心に誓う。

休憩室に向かう途中、吸水器メンテナンスをする老婆をスマートに手助けしたり、佐藤の話を目を輝かせて聞いている神崎の姿を、かつて会社前で居合わせた岩泉絵里が見ていた。

席に戻ると、のちに波乱を引き起こすことになるPDAプロジェクトの会議が紛糾していた。

17話

プロジェクトの甘さを強い言葉で捲し立てる常務の蝶野、蝶野を前に平身低頭の部長の大倉、出世に興味がない次長の田畑…神崎は社長目線で懐かしの面々を観察していた。

蝶野の苛立ちの理由はライバル企業躍進にあることを神崎は知っていた。現実世界ではその挽回のために蝶野が新事業であるPDAプロジェクトを立ち上げ、佐藤が担当することになるが、プロジェクトは失敗に終わる。その責任を取らされ生け贄になったのが佐藤だった。神崎はその結末を変えようと心に誓う。

商品企画チームは資料収集の達人で努力家の佐藤、一つのことを始めればカタを付けるまで立ち向かう甲斐、エンジニア出身の宜野座、ゴーイングマイウェイで自由人の次長田畑、完璧主義者の上野星(ひかり)課長という顔ぶれ。

この個性がひとつになった時にどんなことが起きるのかが楽しみで仕方ない神崎だった。

18話

会社用パソコンの初期設定を終えた神崎は、まず最初に”寺脇多恵”を検索するが『今この名前が出てくるはずないだろう』と思い直し、削除する。

次長の田畑から”呪いの第3チームではがんばったところでどのみち報われないから適当でいい”と声を掛けられる。

信楽の席では先輩の甲斐がまた理不尽に怒られていた。信楽は第3チームを目の敵にしていた。神崎は”そのうちこらしめてやろう”と画策する。

佐藤から目を通すようにと送られた資料は完璧なものだった。第1チームはヨーロッパトップクラスの様々な携帯電話メーカーにパネルを納品。第2チームは東アジア地域の携帯電話メーカーを担当。それらの資料からはライバル社のISに遅れを取り、全体的に苦境に陥っていることが垣間見えた。

そして第3チームが担当するのはMP3、PMP、ナビ、PDAなど携帯電話以外の製品で、それはまさに社の中でも旨味が少ないものばかりだった。

そんな中、席を立つ信楽を発見し仕掛けを発動する神崎。パソコン画面には信楽が担当するプロジェクトを列挙し待機。案の定画面を覗き込んだ信楽は、情報収集者である佐藤に対し”業務を盗み見ていたのか、横取りしようとしていたのか”と責め立てる。

話を遮り信楽の肩に手を置く神崎。何様のつもりだと凄む信楽に対し神崎は…

19話

鋭い視線を信楽に向ける神崎だったが、一転、大声で謝罪する。その声を聞いて蝶野常務と大倉部長が様子を見に来る。大したことはないとごまかす信楽の言葉を遮り、大事な資料を見てしまったと告白する神崎。しかしそれを確認した蝶野は”基本的な情報すらも共有できていないのか”と信楽、大倉を叱責する。

信楽に一泡吹かせた夜、神崎はキックボクシングジムにいた。未だに神崎の才能を諦めきれない館長。ずば抜けた身体能力を有していることは神崎自身にとっても謎のひとつだった。
昨日の一件で信楽は大人しくなったが、神崎の新人らしからぬ言動が気になって仕方がない様子。自分にとって使えるコマか、使えないコマかを品定めしようしていた…

20話

無理難題ばかりで前途多難のPDAプロジェクトではあるが、佐藤の仕事自体は完璧なものだった。成功させるにはもう魔法を使う以外に道はない状況で、神崎は新入社員の立場だからこそできることで佐藤を助けようとしていた。

仕事に慣れない新入社員たち。特に本田はそそっかしく、職場に馴染めていないようだった。それを見た神崎は本田をゴルフに誘い出す。

先にゴルフ練習場にいたのは松重。ゴルフは好きだが負けが続いていて、負けた時の飯代など出費はかさむばかり。それ以上にプライドはズタボロだった。

そんな松重に、神崎と本田が声をかける…

21話

LCD事業部TVマーケティンググループ・マーケティング担当の松重部長は、人間関係の境界線が明確な人物だった。

身内には甘い松重との仲を取り持つために本田をゴルフに誘い出した神崎は、松重を誉め殺しにして上機嫌にさせて距離を縮める。

まんざらでもない松重と、体を動かしたことでストレスが発散できた本田。そしてさりげなく2人の心を解放させた神崎だった。

ところ変わってバーで誰かと酒を飲んでいる信楽。その男は蝶野常務が推し進めるPDAプロジェクトの成功を阻もうとしていた。その男に加担する信楽。そしてその男に神崎を取り込もうと考えていることを報告する。

蝶野常務による新入社員の個人面談に臨む神崎。常務室に案内してくれたのは常務秘書の岩泉絵里で、彼女は部長レベルでも知り得ない極秘情報をいち早く手にする情報通でもあった。

常務室に入る神崎。師匠・佐藤先輩のために蝶野を口説き落とせるのか?

22話

神崎は面談5分前に到着し、部屋の様子を観察していた。

モバイルマーケティング担当の中心であり、決定権を握る蝶野に認められることは、佐藤のためにも、第3チームのためにも重要なことだった。

コーヒー豆が上質であることを指摘し少し心を開いた蝶野は、面接官だった田村が神崎のことを注目していたことを思い出し『APのスマートフォンについてどう思うか』と質問する。ここでも神崎は完璧な解答で蝶野を喜ばせる。

部屋の外では岩泉もまた、神崎に魅力され始めていた。

面談時間をオーバーして話し込む蝶野と神崎。そこで神崎が尊敬する人はいたかと質問する。同じく問われた神崎は佐藤の名を挙げる。納得のいかない顔をする蝶野だったが、それこそが神崎が望むリアクションだった。

23話

佐藤が仕事熱心であることを熱弁する神崎。今はそれを聞いてもらうだけで充分だった。

面談後、コーヒー豆にこだわっていたことを知り、岩泉に感謝を伝える蝶野。思いがけない言葉に喜ぶ岩泉はそれが神崎によってもたらされたことだと察知し、ますます神崎にときめいていた。

次長の田畑は佐藤のフォローをする神崎の姿を見ていて”がんばりすぎるんじゃないぞ”と声を掛ける。『適当にやれ』という田畑の言葉に温かみを感じる神崎だった。

この日、佐藤は遅くまで仕事をしていなくてはならなかった。岩泉のスケジュール帳が目に入っていた神崎は、蝶野常務が遅くまで会社に滞在する日であることを知っていた。そして蝶野の性格上、帰りに佐藤の姿を確認しに来るはずだと神崎は確信していた。

案の定、第3チームに立ち寄る蝶野。そこには1人会社に残り仕事に没頭する佐藤の姿があった。

佐藤のがんばりを蝶野に知らしめることができ、最高の気分でビールを飲み干す神崎だった。

24話

出勤準備をしていると鏡の中の昔の自分が『俺から逃れようと足掻くのはやめろ』と忠告してくるが、神崎は惑わされることなく”今を生きよう”と心に誓う。

会社では佐藤が上機嫌で仕事に取り組んでいた。それを喜ぶ神崎。休暇明けの課長・上野も出勤し、ついに第3チームメンバーが集結するが、神崎はこのチームが1年後には解散することを思い出していた。

エレベーターで乗り合わせた信楽が自分を頼るようにと話しかけてくるが、聞き流す神崎。

同期の高杉から呼び出された神崎はPDAプロジェクトの進行スケジュールを教えてくれと頼まれる。気にしているのは営業チームの部長・荒井。荒井はいずれ蝶野の座を奪う男だった。

25話

部長の大倉から革命的な飲み会を企画しろと指示された宜野座。悩みながらも革命的な店探しをしている宜野座に『焼肉屋がいい』と神崎は提案する。

HI自動車からの電話で急にパネルスペックを変更したいと一方的に告げられた上野。開発チーム、営業チーム、蝶野常務の説得が不可避の状況に見舞われてしまう。

山積みの資料を準備し、飲み会の店をプレゼンする宜野座だったが、大倉はあっさりと焼肉屋に決める。神崎は、大倉が若者からセンスがある人と見られたい人物で倹約家でもあることを把握した上で焼肉屋を提案していた。

喫緊の課題である佐藤のPDAプロジェクトの最終報告会が翌日に迫っていた。そこには蝶野の座を脅かす荒井も参加するため、神崎は何としてもその場に立ち会おうと目論んでいた。

そんな中、蝶野がいる常務室を荒井が訪ねてきて…

26話

膨大な数の社報を集めた神崎はそれらをしらみつぶしに読み倒し、社の過去現在未来を把握した上で報告会に臨もうとしていてた。

前向きで明るい姿勢の神崎を遠目に眺めて噂する女性社員たち。その中でも岩泉は神崎のことを”特別かな”とかなり意識している様子。

営業チームの権力者であり皆に恐れられている荒井。部長ではあるが扱いは常務級。安田グループ長派に属し、常務の蝶野より力があると噂されていた。

現実では上野は家庭を選び会社を去っていた。仕事を引き継いだ神崎は、上野の完璧な仕事に驚き、それを契機に昇進できたことを思い出す。

何とか報いたいと思っていた矢先、HI自動車からの高圧的で理不尽な電話を受けた神崎は、機転を効かせて反撃に出る。

上司や他部署にどう報告すればいいか頭を悩ませていた上野はタイミング悪く蝶野と鉢合わせてしまう。怒鳴られると思いきや、優しい言葉をかけられる。そしてややこしい案件がすでに解決していることに驚く。

解決したのが神崎だと知り、興味が湧く上野だった。

27話

素人だからこそできる失敗、新人だからこそ許される特権で上野を助けた神崎。新人ながら難問を完璧に片付ける結果となり、上野は神崎に感謝する。

翌日、佐藤の報告会を前に神崎は、エレベーターで居合わせた岩泉から荒井が報告会に出ると聞かされる。

いよいよ始まる報告会を前に緊張する佐藤と会場準備を進める神崎。入室するお偉方に混じり、荒井も案の定顔を出す。

神崎がさりげなく置いていた社報にまんまと食いつく蝶野。その社報には蝶野のインタビュー記事が載っていた。蝶野の言葉に感銘を受けたと伝える神崎。ご機嫌の蝶野。実は引用した蝶野の言葉こそが、佐藤を、そして第3チームを救うものだった。

蝶野の機嫌を直したところで部屋を出ようとする神崎だったが、蝶野から報告会への同席を許される。実はそれもまた神崎にとって想定通りのことだった。

28話

いよいよ始まったPDAプロジェクトの報告会。冒頭はスムーズに進行する佐藤だったが、荒井が重要部品のタッチIC・タッチフィルムの供給スケジュールの不備を突いてくる。数十億規模の損失の責任を取れるのかと言われ固まる佐藤。しかし荒井の標的は佐藤ではなく蝶野だった。

佐藤が蝶野からも責められだしたところで神崎が動き出す。

電気自動車に用いるリチウムバッテリー開発プロジェクトの失敗を引き合いに出し、蝶野から『挑戦しなければ得る物はない』との言質を取る。

続けて1.5インチODD、イムテル初のモバイルCPU、メクロソフトの新モバイルOSのニュースを紐付け、新たなモバイル機器の誕生を示唆する神崎。FPDA3パネルがPDA以外にも需要があるのではないかと推論したことで佐藤に追い風が吹き始める。

29話

神崎が蝶野の心を掴んだことで報告会は無事に終了する。

FPDA3パネルのバックアップについて考える佐藤。固定観念によりいい案がなかなか出てこない佐藤だったが、神崎には最良の答えがすでに見えていた。佐藤がその答えに辿り着くように会話を進める神崎。そして佐藤はスマートフォンの原型、自分が無を有にする商品企画チームの人間であることを思い出す。

PDAフォンの注文数が少なかった場合、FPDA3パネルをチャンネルフォン2に使い回せないかと佐藤は田畑に相談する。チャンネルフォン2は信楽の業務で、佐藤案がうまくいけば手柄を横取りされ、失敗すれば責任を押し付けられることになると心配する田畑。

2人の会話を聞きながら、すでにその対抗策も織り込み済みの神崎は、まだ見ぬ夢のデバイスをノートに描いていた。

30話

飲み会で司会をすることになり億劫な幹事の宜野座。甲斐も飲み会には行きたくない様子。その理由は次長の轟。気性が激しく部下に当たり散らし、周囲からはサイコパス扱いされている男だが、古株ということもあって部長の大倉もお手上げ状態だった。

神崎は昔の事件を思い出す。轟が投げた焼酎瓶が甲斐に直撃し大怪我をしてしまうが、なぜか被害者である甲斐だけが会社を辞めた…あの時の飲み会が明日に迫っていた。

さらに神崎は信楽と轟がつるんでいるところを見てしまい、悪い予感は増すばかりだった。

飲み会当日、出社する神崎をかつての詐欺チンピラが追っていた。が、気付いていた神崎はチンピラに声をかける。

31話

慌てて逃げるチンピラ。チンピラが落とした携帯を神崎は静かに回収する。

一方社内では相変わらず轟が甲斐に絡んでいた。あまりにも理不尽な物言いに言葉を返す甲斐だったが、轟に突き飛ばされてしまう。止めに入った田畑は、飲み会では離れて座るよう甲斐に伝える。

女性社員の古賀と焼肉屋へ向かう神崎は、古賀もまた轟のせいで会社を辞めたことを思い出す。

会が始まり、神崎は甲斐・古賀・木嶋らと楽しい時間を過ごしていた。が、木嶋と入れ替わりで轟が席につく。酒を注ごうとする古賀に、先にイッキ飲みしろと強要する轟。しかし古賀は下戸なので飲めなかった。それでもしつこく飲ませようとしてくるので、意を決してグラスを飲み干した古賀…なんとグラスの中身は神崎の機転で水に差し替えられていた。

轟が甲斐にも絡み始めたところで轟のコップに酒を注ぐ神崎。『量が足りない』と言われ並々注いだところでイッキ飲み対決の流れに。轟は一気に飲み干したが、神崎は”苦い、飲めない”と言ってほとんど飲まなかった。怒った轟は神崎に向かって焼酎瓶を振り上げる…

32話

ノーエラー主義で完璧主義で自己至上主義で自己愛人間だった轟は、いつしか後輩たちに追い越され、今となっては病的な自己愛だけの男に成り下がっていた。自己正当化のためだけに弱者を踏みにじる男を神崎は許すわけにはいかなかった。

轟が焼酎瓶を振り上げるのと同時にテーブルを押し出す神崎。バランスを崩した轟は熱々の鉄板に向かって顔から倒れ込む。スレスレのところで助けた神崎は、轟の耳元で『説教は外でされたらいかがですか?尊敬する轟次長』と囁く。

興奮状態の轟は神崎を外に連れ出し、高圧的な態度を取り続ける。そこに神崎から携帯電話を奪い返したい因縁のチンピラたちが乗り込んでくる。

チンピラたちは轟を殴り飛ばし、なおも神崎に襲い掛かる。防戦一方に見える神崎だが、路上の監視カメラの死角に入り込んだところで反撃開始。チンピラ全員を無傷で制圧する。

そして地べたにはいつくばる轟を見下ろす神崎…

これは他者への礼儀と配慮をわきまえない轟への無言の警告だった。

33話

神崎のことが心配で現場を見に来た甲斐と古賀は、流血する轟を見てすぐに警察に電話する。チンピラたちはその場から逃げ去り、救急車で運ばれた轟はしばらく休暇を取ることとなった。この出来事はすぐに会社で話題となり、皆が神崎のことを噂していた。

部長の大倉に仕事ぶりを指摘されている田畑を、神崎は観察していた。のらりくらりと指摘をかわす田畑に次第に怒りを露わにする大倉だったが、田畑はそれすらも意に介してはいないようだった。現実の世界では野望も責任感もない男だと思っていた。会社に遊びに来ているようで、自分とは対極にあり、あまりいい印象は持っていなかった。

一方佐藤は、低価格チャンネルフォンを思いつくも、自身は部品部門の人間であり、完成品を提案・アピールできる立場にないことを悩んでいた。

それでも応援してくれる神崎のためにも何とか形にしようと誓った矢先、携帯事業部公募展が行われることを知る。

34話

第3チームのプロジェクト共有のための定例会議。無駄な業務が増えないよう資料はA4サイズ1枚のみ。これは田畑のアイデアだった。しかしこれでは各々の意見がないため適当に流されてしまうことになり、結果的に第3チームの勢いのなさの要因にもなってしまっていた。いつも通りの時間が流れていたが、そこで佐藤がパネルのバックアップ策のひとつとして携帯事業部公募展入賞目標を宣言する。

チーム内からはネガティブな意見が出る中で、神崎だけは成功を確信していた。一次審査をパスできれば、11月のヨーロッパ展示会で嵐が起こると予想していた。

予想外だったのは田畑が『おもしろい』と反応したこと。神崎は田畑のことを知る必要があった。まもなくスマートフォンの波が押し寄せることになる。現実世界ではその波に流されてしまった第3チーム。しかし今度は船長次第で乗り越えられるかもしれない。田畑の覚醒は不可欠だった。

田畑の飲みの誘いに率先して手を上げた神崎は、慣れた場所のほうが心を開きやすいだろうと田畑馴染みの店が良いと進言する。

いざ本音に迫ろうとするも、話せば話すほど壁を感じてしまう神崎。それどころか新人離れした仕事ぶりに違和感を感じていた田畑から『何者だ?』と迫られる。

35話

神崎は自分が未来から来たこと以外の生い立ちを話すが『それだけでは”若年寄り”は誕生しないはずだ』と納得いかない田畑。

続いて心理テストで田畑の本音に迫る神崎。少しずつ心を開く田畑。

おしどり夫婦として知られていた田畑だが、妻が亡くなる瞬間に仕事を優先しそばにいてやれなかった過去を語り出す。

孤独を胸に生きる田畑に対して、神崎は自身と重なるものを感じていた。

田畑は会社を変えたいと思っていた。それは神崎も同じだった。そして田畑が次長に留まるような人材ではないことに気付かされる。

36話

荒井部長を囲み信楽と轟が第3チームをネタにくだを巻いていた。そこに安田グループ長が合流する…

一方、田畑の本音を聞き、自身の誤った認識を正すことができた神崎は新たな未来に可能性を感じていた。

第3チームのビジョンを書き出す神崎。始まりは公募展入選、終わりは”奴ら”から自分たちの成果を守り抜いたその時。そのプロセスは神崎の頭の中に明確に描かれていた。

初の給料日。金額は0がふたつ少なかったが満足そうな神崎。初任給で親にはお揃いの登山服を、妹には才能に役立つものをプレゼントしようと決めていた。

その妹には相変わらず柳井が付き纏っていた。帰宅途中の暗い夜道でカッターナイフを持った柳井が澪奈の前に現れる。

37話

カッターナイフを向けながらよりを戻したいと脅す柳井。襲いかかる柳井をバッグで振り払おうとするも逆上して追いかけてくる。ナイフで顔を傷付けると脅されたその時、サッカーボールが柳井の顔面に直撃する。助けてくれたのは神崎の友人たちだった。心配する友人たちに澪奈は『兄には言わないで。知られたくない』と話す。

しかし澪奈のことが心配な友人たちは、悩んだ末に神崎に伝えることにする。

一度追い払ったことで安心していた神崎は自身の甘さを痛感する。未来の世界では妹を守れなかったことを後悔していた。また同じことを繰り返すところだった。

妹の未来を変えるため、後悔しない未来のために…神崎が鬼の形相で立ち上がる。

38話

蝶野に公募展参加を報告する田畑。蝶野の反応はけんもほろろだが、田畑は気にせず進めることにする。

日程調整で手一杯の佐藤に、蝶野に提出する資料を当日中に直せと言ってくる信楽。無理だと言われ、信楽は神崎を指名する。神崎はまだOJT(社内教育訓練)中だから自分が徹夜で作ると答える佐藤。ダメだと信楽。そこに戻ってきた田畑が”自分の仕事は自分でしろ”と突き返す。田畑のリーダーシップに少し驚く神崎と、ものすごく驚く佐藤だった。

そもそも蝶野に提出するテクニカルロードマップは信楽が作成しなければならなかった。自信がない信楽はどうにか新人に押し付けようと画策していたのだ。

結論が出ない中『やってみます』と手を挙げる神崎。無理だと心配する佐藤をよそに『やってみろ』と田畑。したり顔の信楽。

前世で起きなかったことが確実に起き始めていた!

39話

面倒な仕事を神崎に押し付けることができ、ほくそ笑む信楽。当の神崎は焦っているかと思いきや、たった2時間で資料を完成させてしまう。

信楽だけにチェックさせない体制にすべく田畑と工藤にもCCで送付する。

資料にダメ出しする気満々の信楽。好きにしろと田畑。

神崎は資料の中でリフレッシュレートを半減させていた。そこを突き、高リフレッシュレートがトレンドだとマウントを取る信楽。対する神崎は携帯事業部の計画と、ノフィアやオートローラーを含むパネルトレンドのデータをもとに”需要に見合っていない”と説明する。

神崎を罵倒し続ける信楽に対し、工藤は冷静に低リフレッシュレートにした理由を尋ねてくる。

神崎は発熱問題、IC集積率、通信速度の上昇率などのデータを示し、解像度とリフレッシュレートを同時に上げることは不可能だと解説する。

完璧な内容にぐぅの音も出ない工藤は、田畑が手伝ったのだろうと邪推する。

相変わらずダメ出しを続ける信楽に対し、工藤は『自分の仕事は自分でやれ』と怒鳴りつける。

しかし神崎の策はこれで終わりではなかった。

40話

説明を続けようとする神崎を制止し報告会を終わらせた工藤は、田畑に礼を行って部屋を出る。

『新人に肩入れするのは良くない』と愚痴をこぼす信楽に『俺の許可なしにうちのチームの人間に仕事を押し付けるな』と宣言する。

完璧なロードマップを作成した神崎を『よくやった末っ子のヒーローさん』と労う田畑に、ますますの頼り甲斐を感じる神崎だった。

相変わらず柳井は澪奈に執着していた。謝りたい、会いたいというメールに対し『お願いだから私の人生から消えて』と言い放ち、電話を切る。

澪奈はひとり学校で涙していた。

41話

両親に初任給でのプレゼントを渡し、妹を助けてくれた友人たちを食事に誘い出す神崎。

一方の柳井は相変わらず澪奈に電話をかけ続けるも着信拒否されていた。イラつく柳井のそばに酔っ払った女性が倒れ込む。介抱するフリをして下心見え見えの顔で女性を車に乗せる。

食事中の神崎は友人たちとの会話を楽しみながら、なぜもっと友人たちとの時間を大切にしなかったのかと省みていた。

酔いが覚めた女性に襲い掛かろうとする柳井。女性の髪はカツラだった。そこに一台の車が接近する。

友人たちと別れた神崎は黒いフードを被り、どこかに向かい歩き出す…

42話

拷問される柳井旬。目隠しを取ると目の前には神崎が立っていた。

神崎は詐欺グループのチンピラと取引していた。柳井を攫う代わりに、詐欺の証拠となる携帯電話は返却することになっていた。

2人だけにしてほしいと頼む神崎。チンピラたちから神崎が”アニキ”と呼ばれていることにビビる柳井。土下座して謝りつつも自暴自棄になった柳井はカッターナイフを出して神崎に襲い掛かる。が、返り討ちにされるどころか徹底的に痛めつけられてしまう。恐怖心を植え付け、妹には近付かないと誓わせる。

チンピラには金投資の情報と携帯電話を渡すが、携帯電話はメモリーカードを抜き取っておいたものだった。

柳井の件を片付けた神崎はバス停で妹の帰りを待っていた。

43話

福岡出張に向かう佐藤と神崎。大倉から出張の許可を取ってくれたのは田畑だった。以前と違い積極的な仕事をする田畑に変化を感じる佐藤だった。

PDAプロジェクトの失敗は見えている。だからこそこのプロジェクトに始末をつけるために、出張を成功させる必要があると神崎は思っていた。

一方、PDAプロジェクトの行方について話す荒井と信楽。PDAプロジェクトの失敗により蝶野の失脚もそう遠くないと荒井は見込んでいた。さらに福岡出張でさらに拗れるのではないかと予想する。

HS電子福岡第2工場に到着した佐藤と神崎。福岡にはあがり症の後輩・森山が勤めていた。

会議開始30分前、回路担当部長、パネル担当部長が参加することを知り、違和感を感じる神崎。

係長に対し部長クラスを当ててくるということは自分たちの都合の良いようにまとめようという思惑が透けて見えた。

会議が始まると不平不満無理難題をぶつけてくる工場側の面々。

佐藤が話す隙間もないほど会は紛糾する。

44話

案の定、荒れる会議室。もちろん神崎はこれを予想していた。マイクをハウリングさせて場を静める神崎。すかさず肉声ではなくマイクでの発言を促す佐藤。

話を聞けばどの部門も責任を商品企画チームに押し付ける発言ばかりだった。それはつまり日程を組んだ佐藤を非難することと同意だった。もはや佐藤にはなす術がなかった。

工場サイドの人間が会を終えようとした瞬間に、神崎がオンマイクで『今日の議事録はグループ長に報告されるんでしたよね?』と佐藤に確認する。

そして間違いがないようにと発言者名、発言内容をまとめた議事録をスクリーンに映し出した途端、顔色を変える工場サイド。

『では各自修正したい部分をお知らせください』

神崎の一言で会議第2ラウンドが幕を開ける。

45話

議事録は工場側に対して喧嘩を売る内容になってしまっていた。表面的には新人のミスであり、それは上司の佐藤のミスということになる。

実際のところは佐藤は人並み以上に努力をしていて、この議事録はこれ以上がんばる必要はないという神崎からのメッセージでもあった。

神崎を守るため、議事録通りに上に報告すると宣言する佐藤。そして佐藤にだけ見えるよう親指を立てる神崎。一歩も譲らない佐藤に場が膠着する。

沈黙を破り話し始めたのは工場サイドだった。ようやく生産的な話ができるようになり、工場サイドが清濁合わせ飲む形で会議が終了する。出張は大成功だった。

一方、神崎から大型タブレットをプレゼントされた澪奈は、兄が開発するデバイスのデザインに関われることに心躍らせていた。

46話

兄からのプレゼントと優しい言葉に感動している澪奈。そして低価格フルタッチフォン開発に向け、バイトと称してアイコンデザインを頼まれていた。

出張から戻った佐藤と神崎。期待以上の成果に第3チームメンバーは驚いていた。

福岡工場に電話する荒井。神崎の新人離れした仕事ぶりを見て、自派に引き込みたいと考えていた。

怪我から復帰した轟は信楽に高級店に案内される。そこで待っていたのは荒井だった。

同期とランチする神崎はOJTチームセミナーのテーマについて話していた。一発合格はほぼ不可能な難関であるにも関わらず、難易度の高いPDAプロジェクトで挑戦すると言う神崎。

絶対にやめた方がいいと言う同期の心配をよそに、神崎は『やる』と宣言する。

47話

佐藤について話す荒井・信楽・轟の3人。荒井は佐藤を邪魔する者が現れるように仕向けろと信楽に指示を出す。

ランチの帰りに荒井らの姿を確認した神崎は、荒井らが想定通りに動いてくれていることを確信する。

HS前ではセミ電子の平内が社員に営業アポを取ろうとするも相手にされずにいた。轟にはぞんざいに扱われ、警備に連れ出されてしまう。

ちょうど通りかかった神崎に声をかける平内。二人は大学の先輩後輩の間柄だった。昼休み終了直前だったが、ささいな縁も大事にすると決めていた神崎は平内の話を聞いてみることにする。

友人の牧野も勤めるセミ電子は間違いなく将来性のある会社だった。何気なくカタログを見る神崎の目に、ある製品が飛び込んでくる。

平内は神崎にとってささいな縁どころか、待ち望んだ幸運の青い鳥だった。

48話

セミ電子のタッチパネルモジュールに興味津々の神崎だが、セミ電子はまだその製品の可能性に気付いてはいないようだった。

福岡工場とコミュニケーションを取る信楽と轟。荒井の指示で佐藤・神崎を妨害しているのは明らかだった。PDAプロジェクトを失敗できない蝶野も浮き足立っていた。

そんな中、神崎は粛々とOJTチームセミナーに備えていた。

キックボクシングジムでトレーニング中の神崎がプロ田島のスパーリング相手に指名されてしまう。さすがに神崎と言えどもプロが相手となると万事休す。この状況はPDAプロジェクトをテーマにしたOJTも同じだった。

実力差を痛感した神崎は勝利ではなくパンチ1発当てることに目標を変更したことで、ダウンを奪うことができた。

隙を見せることで狙い所を定める。

いよいよ神崎のOJTが始まろうとしていた。

49話

PDAプロジェクトを何としても成功させたい蝶野に対し、成功させるわけにはいかない信楽だったが、なんと蝶野からPDAプロジェクトを任されることになってしまう。

そんな状況でスタートした神崎のOJT。平均70点以上であれば合格。まずはモバイルコンピューター=PDAフォンという思考を植え付け、すべての内容をPDAフォンの成功に結び付けていく神崎。その上でFPDA3のヒットは確実だと続ける。蝶野から日程調整さえ成功すれば大当たり間違いなしだと聞いていた信楽は動揺する。

蝶野失脚、荒井昇格こそが信楽の本望だったからだ。

ここで不安材料を提示する神崎。ネガティブな感情を抱かせることで批判的思考に導こうとしていた。

質疑応答になると一斉に手が挙がった。今回神崎が標的にするのは信楽一人。指名され、ほくそ笑みながらデータの信憑性を指摘する信楽。それこそが神崎の用意した隙だった。世界的にも権威性のあるデータや確実性の高いデータを用意し、信楽の指摘を一蹴。さらにFPDA3パネルを販売した場合の想定利益の大きさに信楽は狼狽する。

荒井派のままでいるのか、蝶野派に鞍替えするのか…決断に迫られていた。

50話

OJT前日、佐藤は”低価格フルタッチフォンに集中できるようPDAプロジェクトを手放したい”とボヤいていた。神崎はまさにそうなるように仕向けようと考えていた。

相変わらずネチネチと”口撃”を続けてくる信楽に対し、最後は心に訴えかけるスピーチで締め括った神崎。

規格外の新人には惜しみない拍手が送られ、神崎を否定し続けた信楽は笑い者となり、OJTは終了する。

信楽は神崎に敵意を抱きつつも、PDAプロジェクトへの興味は増すばかりだった。

51話

OJTに一発合格した神崎は、佐藤が辞めなければならなかった未来を思い出していた。その引き金となるPDAプロジェクトというハズレくじを佐藤から引き剥がし、信楽の手に渡すことが不可欠だった。

PDAプロジェクトに興味を持ち始めた信楽だったが、荒井の腰巾着であるがゆえに決断できずにいた。まずは神崎を泳がせ、実ったころに掠め取ろうと模索していた。

神崎はフルタッチフォンのモックアップ作成に取り掛かっていた。フルタッチフォン具現化に向け構想を練る佐藤と神崎。

タッチパネルの魅力を最大限引き出し、コストは抑え、ソフトウェアで新たな価値観を提供するフルタッチフォンを公募に出すには製品名が必要だった。

内部カラーと縁を揃え、厚みを抑えた端末を想像する佐藤の口から出てきたワードは『カラーフォン』だった。

52話

カラーフォンのモックアップを作ろうと意気込む神崎に対して佐藤の反応は素っ気なかった。

同期のメンバーに社内データの検索方法を教える神崎。会社には膨大なデータベースがあったが、それを検索・活用できる人は当時多くなかった。OJTテーマ関連の資料がドイツ語で頭を抱える本田だったが、ドイツ語を扱える神崎の存在に感謝する。

信楽の行動が気になる神崎は岩泉に上層部の動向を確認する。

神崎が低価格フルタッチフォンの実現に欠かせない人物として想定していた『ローラ・パーカー』の来日・来社が迫っていた。

53話

ローラ・パーカーの来社はLCD担当者と面会するためだった。本来であれば佐藤が担当する案件だが、VIP中のVIPであるローラの対応を信楽が譲るはずもなかった。念のため大倉に佐藤のスタンバイを伝える田畑。今はまだそれを遠目に見ている神崎だった。

大倉は信楽に佐藤の出席を提案するが、信楽はそれを固辞する。

LCDパネルの現状を説明する信楽の話をローラ終始不服そうに聞いていた。パネル完成の遅れがローラ側のコンセプト提示のタイミングのせいだと取られかねない発言をし、ますます気を悪くさせる信楽。

ローラサイドはHSの最短納期9か月に対し、6か月で完成させるという他社からの売り込みがあったことを示唆する。

その他社がライバル社のISだと察知した信楽は、その責任を佐藤に負わせようと会議に緊急招集する。

会議室に駆けつけローラの姿を見た神崎は昔を懐かしむ。神崎にとってローラ・パーカーは長年の友だった。

54話

会議室に駆け込む前にローラ情報を共有する神崎。

ローラはブランド品や高級時計などで自身をひけらかす人間が嫌いで、深々とお辞儀をする人を準備が足りない人と見なす傾向にあった。

神崎はそれをインタビュー記事で読んだとうそぶいたが、それはまさに未来の自分がローラと交流する中で知り得た事実だった。

FPDA3パネルについて淡々と説明する佐藤。冷めたリアクションのローラを見て、直前の信楽の失態を察知する神崎。もはや佐藤・神崎にできることは小細工なしの真っ向勝負だけだった。

佐藤の発表が終ってもローラの表情は険しいままだった。それを見て信楽は佐藤への責任転嫁を始めようとするが、それを遮る佐藤。

佐藤・神崎陣営はこの日のためにカラーフォンのデモ機を用意していた。さらにローラの母国語であるドイツ語で解説する神崎。デモ機・ドイツ語のコンビネーションに表情が綻ぶローラ。デモ機ながらその新たなデバイスに完全に心奪われていた。これはローラ・パーカーがデザイナー出身の経営者であることを把握していた神崎が呼び寄せた勝利だった。

55話

背景が切り替わる点やスタイラスペンでの試し書きなど、デモ機ながらフルタッチフォンの魅力に触れたローラ。いずれも既知のスペックではあったが、実機に触れ、体感してもらうことに意義があると神崎は目論んでいた。

パネルの生産スケジュールを確認するローラ。それはつまりパネル採用が決まった瞬間だった。

歓喜するLCD陣営の影で信楽だけは悩んでいた。PDAプロジェクトを成功させ蝶野ラインに乗り換えるか、それとも今まで通りグループ長に見込まれている真の権力者・荒井の下についておくか…悩んだ末、ローラ・パーカーが絶賛したこのパネルに賭けることにする。

PDAプロジェクトの担当者を誰にするか大倉は悩んでいた。神崎は全力で佐藤を推薦するが、新入社員の意見を聞き入れてはもらえなかった。そして信楽もまた、担当者を他の人間に譲るわけにはいかなかった。蝶野から頼まれた話を引き合いに出し、自ら手を挙げ、大倉もそれを了承する。勝ち馬だと信じ、ついにPDAプロジェクトを我が物にした信楽は笑いが止まらなかった。が、これこそが神崎が描いた筋書きであり、第3チームの元凶であるPDAプロジェクトの切り離しに成功した瞬間だった。

56話

荒井と直属の部下である次長の橋本は信楽の処遇について話していた。放置を提案する橋本。なぜなら信楽は一人では死なない男であり、PDAが失敗したときには蝶野も道連れにするだろうと予想してのことだった。

一方、佐藤に悲しそうな顔をしろと指示する田畑。PDAプロジェクトを信楽に引き継ぐにあたり、表向きは落ち込んでいなくてはならなかった。

蝶野は佐藤を慰めつつ、神崎に信楽の元で学んではどうかと提案する。師匠・佐藤の下でもっと学びたいと固辞する神崎。信楽もまた新人では力不足だと断りを入れる。

改めて、PDA引き継ぎ会議でPDAプロジェクトは信楽が担当し、佐藤は公募展に出す普及型フルタッチフォンの開発に専念することを確認する。

信楽最後の捨て台詞を顔を伏せて黙って聞く佐藤・神崎。信楽退室後、高笑いが止まらない2人。

PDAプロジェクトから解放され、いよいよカラーフォンプロジェクトがスタートする。

57話

カラーフォンプロジェクトを成功させるためには第3チームが総力を挙げて取り組む必要があったが、第3チームメンバーはそれぞれ自分の案件に追われていて、佐藤もまた遠慮して全て自分で抱え込もうとしていた。

神崎は一度やり始めたら最後までやり遂げる気質の甲斐を巻き込めないかと考えていたが、佐藤は『手伝ってほしい』と素直に言えずにいた。

そんな状況を打破したのは次長の田畑だった。甲斐が取り組んでいる仕事は本来営業チームがやるべきことだから、明日から佐藤を手伝うよう指示する。そして神崎にウインクする田畑。田畑の機転に神崎は驚かずにはいられなかった。

58話

前夜の飲み会で営業チームの仕事はキッパリ断りを入れて公募展に加勢すると豪語していた甲斐だったが、あの勢いはどこへやら。

翌朝、営業の曽根課長から体の良いことを言われ、結局断り切れずにいた。その上追加で雑用を押し付けられようとしているところに田畑がやってきて、上司の橋本の指示かと曽根に詰め寄る。甲斐が手伝わされようとしていた展示会の仕事は容易ではなく、神崎としてもこの状況を見過ごすわけにはいかなかった。大倉の名前を出し田畑に加勢する。それでも『仕事を放り投げるのか』などと言いながらネチネチと追い込んでくる曽根。及び腰ではあったが、田畑と神崎のおかげでようやく断ることができた甲斐だった。

前夜、田畑は神崎に『シナジーをもたらしてやろうと思う』と決意表明していた。営業チームに釘を刺すべく、田畑は橋本と曽根がいる喫煙所に顔を出す。

59話

田畑は過去に部下を橋本から守ってあげられなかった過去があり、二人の間には何かしらの因縁がある模様。違いに牽制しつつ、田畑はその場を後にする。一方の神崎はモックアップ製作に必要な協力業社を探し始めた佐藤・甲斐を援護するため、セミ電子・平内に提案書を送ってみるようパスを出す。その日の夜に開催されたHS56期の同期会。同期の女性社員たちから好意を寄せられまくりの神崎だったが『俺いるんだ、すっごく好きな人が』と大胆告白。(※それが18話で登場した寺脇多恵かは不明)同時刻、寿司屋で悪巧み中の荒井と橋本。田畑を陥れる策が橋本にはあるようで…

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