今回は”お気に入りの音楽をいい音で聴きたい人”に耳寄りなワイヤレスイヤホンのお話です。
並のイヤホンではないです。
ノイキャン対応
音質良し
コスパ良し
と三拍子揃ったイヤホンです。
特に“コスパ良し”というところがポイントです。
ノイズキャンセリングに対応した高音質イヤホンって、結構高いんです。
Apple AirPods Pro(第2世代)▶︎39800円
BOSE QuietComfort Earbuds2▶︎33660円
Sony WF-1000XM4▶︎36300円
Technics EAH-AZ80▶︎36630円
Google Pixel Buds Pro▶︎28200円
各メーカーのフラッグシップ機を例に挙げてみると、どれも簡単に手が出せない価格帯。
だからか、いつの間にか“ノイズキャンセリング機能と音質を追い求めた時にはお金がかかって当然なのだ“という固定観念に縛られていました。
僕含め、そう思ってしまっているアナタに、この曲をお届けします。
そうなんです。その固定観念、違う、そうじゃない。
僕は今、コスパと、ノイズキャンセリング機能と、音質は、両立できることを実感しています。
なんとこのイヤホン。
ノイズキャンセリングに対応しているにも関わらずこのお値段です。
1万円切りでこんなに良いパフォーマンスを見せて(聴かせて)くれるとは思いませんでした。
普段はトリプルドライバーのイヤホンで聴いているんですが、シングルドライバーでも結構イイ音を鳴らしてくれるんですね。
早速、QCYさんからご提供いただいたQCY MeloBuds ANC(HT05)を開封・チェックしていきます!
もくじ
QCY Melobuds ANC
開封・外観チェック
グレー&オレンジのパッケージ。箱からは、10mmダイナミックドライバー・マイクを6個搭載・ANC対応であることがわかります。
表記は英語と中国語のみですがGoogle翻訳のカメラをかざせばほとんどのことは読み取れるのでご安心を。
※日本語版マニュアルは順次同梱されるとのこと。ダウンロード版はすでに公開されています。
イヤホン&ケース。ケースに収納されていないにも関わらず、イヤホンのステム部分にはわざわざ絶縁フィルムを巻いてくれています。細かいお仕事が好印象。安かろう悪かろうではないことが、こういうところからも伝わってきます。
イヤホン・ケースのほか、マニュアル・USB to USB-Cケーブル、イヤーピース(S/L)を同梱。(※装着済みのMがジャストフィットだったのでイヤーピース封入袋は未開封のまま)
イヤホン本体とケースはマグネットでピタッとくっついてくれます。ケースからイヤホンが落下してしまうことはなさそうです。
僕好みのマットなテクスチャー。ステムがあるので持ちやすいし、着脱しやすいフォルムです。
充電端子はUSB Type-Cです。スマホ・カメラなどの充電ケーブルと共有できます。(※iPhoneは15シリーズからUSB-Cに対応予定)
インジケーターが白に光る時は充電済みのサイン。ケースのボタンを押して白く光る時は残量20%以上、赤く光る時は20%以下です。
スペック|再生時間・防水・サイズ
商品名 | QCY Melobuds ANC |
製品型番 | BH21HT05A |
Bluetooth仕様 | Ver.5.2 |
対応プロファイル | HFP/A2DP/AVRCP |
対応コーデック | AAC/SBC |
再生周波数 | 20Hz〜20KHz |
最大通信距離 | 10m |
連続通話時間 | 最大4時間 |
連続再生時間 | 約7.5時間 |
充電時間 | 約2時間(5分充電で1時間再生) |
連続待受時間 | 約30時間 |
防水等級 | IPX5 |
バッテリー容量 | 43mAh/350mAh(イヤホン/ケース) |
バッテリーの入力 | 5V=400mAh |
バッテリー種類 | Li-ion |
質量 | 約4.5g×2/約37g(イヤホン/ケース) |
ANCオン時・オフ時それぞれの音楽再生時間の記載はないため、オフで約7.5時間、オンだとそこから少し短かくなると覚えておきましょう。
いずれにしても再生時間はAirPods Pro(第2世代)より長め。
ケースはワイヤレス充電には対応していませんが、充電器がなくてもスマホと繋げばチャージできるので、電源に困ることはなさそうです。
防水等級のIPX5は濡れても大丈夫なレベルですが、水没はNGなので気をつけて。
操作方法
電源オン | タッチセンサーを1.5秒タッチ |
電源オフ | イヤホンを充電ケースに戻す |
音声アシスタント起動 | Lを3回タッチ |
ゲームモードの起動 | Lを1.5秒タッチ |
ANC ON/OFF/外音取込切替 | Rを1.5秒タッチ |
再生・一時停止 | タッチセンサーを2回タッチ |
曲送り | Rを3回タッチ |
着信応答/通話終了 | タッチセンサーを2回タッチ |
着信拒否 | タッチセンサーを1.5秒タッチ |
マニュアルに記載されている操作方法をそのまま書き起こしました。
これはあくまでもデフォルトの操作方法です。後述しますが、アプリでカスタマイズできます。
1.5秒タッチは『長押し』でOK。
アプリを使わずデフォルトのままで操作するなら、覚えておきたいのは、
- ノイキャンオンオフ切り替えの『R長押し』
- 曲送りの『R3回タッチ』
- 着信応答の『L or R2回タッチ』
- ゲームモード(低遅延)の『L長押し』
あたりでしょうか。
音量調節、曲戻しはイヤホン操作に割り当てられていないので、スマホかスマートウォッチで行いましょう。
アプリでもっと便利に!
QCYアプリの使い方
QCYのアプリを使うと、音の鳴り方や操作方法など、イヤホンをもっと自分好みにカスタマイズすることができます。
デフォルトの操作方法などが物足りなかったり、馴染まないと感じた人は、このアプリを使ってカスタムしてみてください。
格段に使いやすくなります。
QCYアプリで操作方法をカスタマイズする
早速僕好みに設定してみました。
左右それぞれに1回押す・2回押す・3回押すのコマンドを設定できます。
デフォルトにはなかった“曲戻し・音量アップ・音量ダウン”も設定可能です。
設定方法は各項目をタップして選択肢から選ぶだけ。
長押しメニューに関してはデフォルト同様です。
2回押すに曲送り・曲戻しを設定していますが、電話がかかってきた時には問題なく2タップで電話に出ることができます。
ただし、僕の使用環境下ではLINE電話に2タップで出ることはできませんでした。
電話よりもLINE電話のほうが受電頻度は多いので、LINE電話がかかってきた時には素直にスマホで操作しましょう。
オーディオイコライザーをカスタマイズする
イコライザーも自分好みに設定できます。
- ポップ
- ベース
- ロック
- ソフト
- クラシック
- カスタム
の6項目が用意されています。カスタムでお好み調整も可能です。
デフォルトでも低音域はそこそこ鳴っている印象でしたが、ベースにするとズンドコ感がアップ。
かなり聴こえ方が変わってくるので、自分好みの音がある人はぜひともイジっておきたい設定です。
ノイキャンモードもカスタマイズできる
ノイズキャンセリング機能にも3つのレベルが用意されています。
イヤホンの操作でできるのはオンオフ切り替えのみですが、アプリを使うと、
- 室内(静かな環境、図書館など)
- 通勤(騒がしい環境)
- 騒がしい(非常に騒がしい環境)
から選ぶことができます。
使用環境に合わせてノイキャンレベルもカスタマイズしてみてください。
スマホのインフォメーション表示でも操作可能
QCYアプリはインフォメーションエリアにも表示されます。
アプリを立ち上げなくても、
- 一時停止
- ANCオン/オフ
- 外部音取り込みオン/オフ
- バッテリー残量確認
はインフォメーション表示で操作可能です。
ゲームモードが優秀
ゲームする人にとってはありがたすぎる機能がこのゲームモード。
この設定をオンにすると低遅延モードになり、追従性が改善されます。
これ、言うてもコンマ何秒の世界だと思うんです。
だからどこまでメリットを感じられるかは人それぞれですが、CoDモバイルをプレイしている僕としては、コンマ数秒でも敵の足音を早く聞き取れるのは本当にありがたいことなんです。
スマホにイヤホン端子がない時代なので、ワイヤレスイヤホンで低遅延モードを搭載しているというのは、スペックシート的にはメリットなのではないかと思います。
※そもそもが低遅延だから低遅延モードを用意していないイヤホンもあるとは思います。
肝心の音質は?
◼️白モデルもあります。
ノイキャンはどう?
ノイズキャンセリング機能にはANCとPNCがあって、ANC(アクティブノイズキャンセリング)はマイクで収音した音と逆相位の音を生成してノイズを打ち消してくれる機能を指し、イヤーピースなどで物理的に音を遮断することをPNC(パッシブノイズキャンセリング)と言います。
このイヤホンはANCです。概ね万超えのイヤホンが搭載しているこの機能を、1万円以下ながらしっかり搭載しています。しかも3つのレベルから選択可。
素晴らしい。
実際に人通りの多いところで使ってみましたが、ノイズキャンセリングをオンにすると途端に街の雑音・騒音がボリュームダウンし、音楽への没入感が高まります。
街中での仕様で充分ノイキャン効果は実感できますが、試しにテレビのスピーカーに耳をくっつけた状態でオンオフ切り替えをしてみてください。
よりこのイヤホンの実力を体感できるはずです。
音質比較
手元にある、
- AirPods第2世代
- BetweenPro
- QCY Melobuds ANC
の3モデルで聴き比べてみました。
まず開放型のAirPods第2世代よりカナル型(密閉型)のQCY Melobuds ANCの方が聴こえ方は抜群に良いです。
AirPods第2世代は耳の穴を塞がないタイプなので、外の音がかなり聴こえてしまいます。
※安全面において外の音がちゃんと聴こえるのはメリットでもあるとは思います。
対するQCY Melobuds ANCはカナル型(密閉型)なので、装着した時点で遮音性を発揮。加えてノイズキャンセリングが作動するので、リスニング体感はAirPods第2世代を圧倒します。
ちなみにAirPodsシリーズと価格を比較してみると、
- AirPods第2世代:19000円
- AirPods第3世代:26800円
- AirPods Pro第2世代:39800円
- QCY Melobuds ANC:6580円
と、QCY Melobuds ANCは段違いのコスパを実現。
AirPods第3世代はカナル型でデザイン的にAirPods Proに似ていますが、ANCには非対応。
AirPodsPro第2世代はノイキャンに対応しつつも、価格は約4万円。
QCY Melobuds ANCはノイキャン対応で6580円です。
続いて、Between Proとの比較です。
Between Proは低音域・中音域・高音域用の3つのドライバーを搭載し、音源をクリアに誇張することなく迫力のある音で聴かせてくれるワイヤレスイヤホンです。
QCY Melobuds ANCはシングルドライバー機なので、3基のドライバーを搭載したBetweenProには正直敵わないだろうなと思っていたのですが、いい意味で予想を裏切ってくれました。
個人的に低音域強めが好みなので、アプリのカスタムサウンドを“ベース”に設定。
デフォルトのままならBetweenProに軍配が上がるかなという印象でしたが、カスタム後の音は甲乙付け難いと言って差し支えないくらいの気持ちのいい音を鳴らしてくれました。
だからと言ってQCY Melobuds ANCのデフォルトの音に不満があるわけではありません。
ラジオで言うところのAM感のような籠った印象はまったく無く、FM的なクリアなサウンドです。10mmドライバーで低音域をしっかり鳴らす基礎体力もあります。
加えてQCY Melobuds ANCはアクティブ、BetweenProはパッシブなのでANCオン時の没入感はQCY Melobuds ANCに軍配が。
ちなみに、
- BetweenPro:24200円(Amazon価格)
- QCY Melobuds ANC:6580円
と、ここでもコスパは圧倒的。
そもそもBetweenProはINDIEGOGOのクラウドファンディングで購入したイヤホンで、その時の金額は99ドルでした。クラファンなので格安だったと思います。それを日本の代理店が扱うことになり、日本価格は19800円に。昨今の円安など影響で24200円に値上がりしたという経緯があります。
もちろんトリプルドライバーイヤホンとしてのコスパは悪くないですし、音質は目(耳)を見張るものがあります。
が、1万円以下のQCY Melobuds ANCがここまでいい勝負をしてくれるとは思ってもいませんでした。
コスパが良いだけなら推しません。
コスパだけじゃないので、これは推せます!