突然ですが、スマートロックをQrio LockからSESAME(セサミ)に買い替えました。
『いやちょっと待って、そもそもこっちはまだスマートロックなんて使ったこともないんだけど!』という方のほうが多いと思いますが、断言します。
スマートロックは
使ったほうがいいです!!
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、QoL上がります。
鍵を落とす、失くす、探す、困るがなくなります。
“急いで家を出たいのに鍵がなーい”とか”バッグの中で迷子になっちゃって見つからない!”みたいなムダな時間がなくなります。
5年間お世話になったQrio Lock
先に申し上げておきますが、Qrio Lockも素晴らしいスマートロックでした。Qrio Lockのおかげで僕は物理的な鍵を手放すよろこびを知ることができましたし、合鍵もアプリで簡単にシェアできるので、夫婦共々スマートロック・スマートキーライフを享受していました。
が、人間、一度だらけるとどこまでもだらけるじゃないですか。
もうね、鍵を開けるためのアプリ操作すら面倒になってくるわけです(笑)
なんかいい改善策がないかなぁと調べているときにSESAME(セサミ)と出会いました。
ドアの内側にセサミ5を、ドアの外側にセサミタッチを設置することで、
かざすだけ
or
指紋認証
で、玄関の鍵を開けられるようになります。
こんなふうに。
もちろん同様の方法で解施錠できるスマートロックはありますが、SESAME5+SESAMEタッチ=7656円(※公式サイト税込価格)はスマートロック界隈では最安レベルです。
交通系ICなどのタッチ解錠のほか、スマートリング『EVERING』や、
決済できる指輪『エブリング』▶︎レビュー記事
スマートウォッチ『wena3』など、
バックル部がスマートウォッチの『wena3』▶︎レビュー記事
様々なICデバイスを“鍵”にすることが可能です。
先に申し上げておくと、セサミタッチよりはセサミタッチProを推します。
指紋認証はちょっとコツがいるんですが、なかなかコツを掴めない妻と娘から、
と、ぶーぶーぶーぶー言われまして、結局暗証番号に対応したセサミタッチProを買い直した次第です。
さらにHub3を併用すれば、鍵の遠隔操作や解施錠通知機能も利用可能に。子どもの帰宅時間がわかるので安心です。飲み会後の夜中の帰宅時間も捕捉されますが(笑)
というわけで、
- セサミ5(4378円)
- セサミタッチPro(4378円)
- オープンセンサー(1078円)
- Hub3(2178円)
があれば、
マジで未来
マジで快適
マジでひらけゴマ
な、パーフェクトなスマートキー環境が作れちゃいます。
この記事では、SESAME5・SESAMEタッチを開封・設置して、アプリの設定、スマホやICカードを鍵として登録する方法、各解錠方法の使用感などをレビューしていきます!
もくじ
SESAME5と
SESAMEタッチ
左|SESAME5_右|SESAMEタッチ
SESAME5だけでもスマートロック化できますが、スマホを持っていない子どもも含めて家族まるごと簡単にキーレス化したいのであれば、SESAMEタッチとのセット導入がおすすめです。
SESAME5はドアの内側に設置する機器で、鍵の開け閉めを行います。鍵の形は多々ありますが、SESAME5は地球上の99%の鍵に対応。もし対応していなかったとしても『なかったら作るのであきらめないで!』と公式サイトに記載があるくらいなので、“実質100%対応”と言っても過言ではありません。
そしてSESAMEタッチはドアの外側に設置する機器で、SESAME5に解錠の指示を出します。
SESAME5だけを設置した場合は、スマートフォンのSESAMEアプリで解施錠を行います。これでも充分スマート化できているわけですが、解施錠のたびにスマホアプリ操作のひと手間かかってしまいます。
ここにSESAMEタッチをプラスすることで、
- 交通系電子マネー搭載済みのスマホ(モバイルSuicaなど)
- 交通系ICカード(Suica・nimocaなど)
- 指紋認証
が鍵になるので、誰でも、簡単に鍵が開けられるようになります。
スマートロックいろいろ
Qrio LockとQrio Padのセットで47300円。高い分、端末の上質感はあります。Qrio Padがあれば暗証番号と専用のQrio Card(2200円)で解錠できます。
SwitchBotと指紋認証パッドで約2万円。暗証番号と指紋認証には対応しますが、Suicaなどの交通系ICには非対応です。すでにSwitchBot関連商品を導入しているのであれば、こちらも選択肢に。
まずはSESAME5を開封
SESAMEの現行スマートロックにはSESAME5とSESAME5Proの2機種があります。自宅用ならセサミ5、オフィスや店舗向けならセサミ5Proという選び分けで良いと思います。
箱を開けるとまずこのメッセージが。『セサミ購入を後悔させないぞ!』という気概が伝わってきます。
SESAME5・金属製アダプタ・アダプタ用ネジ・ドライバー・3Mテープに加えて、本体には電池2本(CR123A)もセットされています。
ネジ用ドライバーを同梱しているところもそうですが、とにかくパッケージに不足がない状態で客に届けたいというメーカーの想いが伝わってきます。おもちゃを買ってきたのに電池が別売りで遊べなくてガッカリすることってあるじゃないですか。ネジに合うドライバーがなければ開封してもすぐに使うことができないし、CR123Aの電池はコンビニでは買えません。そうなるとせっかくのワクワクした気持ちも萎んでしまいます。『そうはさせないぞ!』というホスピタリティを感じます。
Qrio Lockもそうでしたが、SESAME5も3Mの両面テープでドアに貼り付けるだけ。初めて買おうとしている人は粘着力に不安を感じるかもしれませんが、過去5年、梅雨・夏は高温多湿の福岡で使ってきましたが、まったく問題ありませんでした。むしろ粘着力が強すぎて5年選手のQrio Lockをはずすのが大変でした。ネット上では“剥がれて落ちた”という声もあるようですが、そのようなトラブルはレアケースだと思います…※個人の感想です。
サムターンを受けるツマミを、ドアの鍵のサムターンのサイズに調整します。低・中・高と狭・中・広に調整可能。出荷時の状態だと挟めなかったので、幅を中に調整したんです。しかし…
うちの鍵は枠の部分を押し挟まないと回らない仕様なので、“中”の幅だとちょこっとだけ隙間があって回せませんでした。そこで…
ちょっと厚みがあるカーペット固定用の両面テープを3枚ほど重ねてジャストサイズに調整してみました。もしドアの鍵がピタッとはまらなくても、微調整でどうにかなります。微調整でどうにもならないときは、公式がサポートしてくれるはずです。
SESAME5を設置する
そのままでは高さが足りなかったので、金属製土台アダプターで高さ調整。狭い間隔で多数のネジ穴を用意してくれているので、ジャストフィットさせられるはずです。3M両面テープをドアに30秒間押し付ければ設置完了です!
SESAMEアプリの使い方
iOS、Android両方に対応
SESAME5の設定やSESAMIタッチのICカード・指紋登録などもこのアプリで行います。合鍵を共有したい人にこのアプリをダウンロードしてもらえば、QRコードで簡単にシェアできます。
SESAME5をアプリに紐付ける
- アプリを起動
- 左下の”セサミ”をタップ
- 右上の”+”をタップ
- “新規デバイス”をタップ
SESAME5の電源が入っていれば、新規デバイスとしてアプリが自動で探知してくれます。
SESAME5で解錠・施錠位置を設定する
SESAME5のサムターンとアプリ画面上のサムターンは連動しています。解錠位置に回して解錠の位置を固定するをタップ、施錠位置に回して施錠の位置を固定するをタップ。これでSESAME5の基本動作設定は完了です。
アプリでの開け方・閉め方
アプリを起動し、SESAME5の右側の鍵マークをタップすることで解施錠できます。
SESAME5は鍵のシェア方法も簡単
- アプリ起動
- SESAME5を選択
- 右上の”•••”をタップ
- “このセサミの鍵をシェア”をタップ
- オーナー・マネジャー・ゲストを選択
- QRコード発行
- 相手のアプリで読み込む
- 完了
SESAMEはアカウント不要。受け取る側はアプリをダウンロードするだけでOKという手軽さがSESAMEのメリットです。鍵タイプの権限は以下の通りです。
オーナー
全ての管理が可能(オーナー、マネジャー、ゲストの鍵のシェア、削除)
マネジャー
マネジャーキー、ゲストキーの鍵のシェア、削除
ゲスト
鍵のシェア不可、遠隔(WiFiモジュール経由)での操作不可、履歴閲覧不可、角度の設定・オートロック設定不可
タイマー式オートロックについて
タイマー式オートロックは設定した時間が経過すると自動で鍵を閉めてくれる機能です。オンにする場合は最短3秒、最長1時間に設定できます。
便利機能ではありますが、この設定をしてしまうとどんな状況であろうと設定時間が来たら閉まります。閉まらなくていい時でも閉まります。
だからこの設定はオフにして、別売りの『オープンセンサー』(1078円)を併用するのがベストだと思います。
ドアが閉まったことを感知して自動で鍵を閉めてくれるセンサーなんですが、このセンサー、Qrio Lockには同梱されていました。だからここ5年間、当たり前に自動で鍵を閉めてくれる環境で過ごしてきました。
タイマー式オートロックを3秒と5秒に設定して使ってみたんですが、センサー慣れしている身からすると、なんかストレスなんですよね。
ドアが閉まった時に鍵も閉まる。これが一番ストレスフリーだと思います。
SESAMEも同梱すればいいのに。
でもまぁオプションにすることでSESAME5本体の値段を削るという経営判断だったりするのかなー…知らんけど。
SESAMEオープンセンサー装着
後日別売りのオープンセンサーを購入し、設置しました。大きい方が本体パーツ、小さい方がマグネットパーツと名付けられています。公式サイトには本体パーツをドア枠、マグネットパーツをドアに取り付けた画像が掲載されていますが、レビューでは逆でも稼働している報告があるので、どちらでも良さそうです。反応可能な距離は20mmですが、極力近くなるよう設置。設置後、アプリで設定していたタイマー式ロックは解除。やっぱりタイマー式ロックよりオープンセンサーでのオートロックの方が快適です。
購入時の注意点
公式サイトで購入する場合、複数製品を注文すると全部揃ってからの発送になります。発送時期が少し先に設定されているオープンセンサーと同時に注文してしまうと、すぐに届くはずのセサミ5もしばらく待たされることになります。(※2023年7月末時点で半月弱)オープンセンサーだけ別注文にした方が、セサミ5が早く届きます。ただ、別注文にしてしまうとそれぞれに送料がかかってしまうんですよね。急がないのであれば、まとめて注文した方が経済的ではあります。
続いてSESAMEタッチを開封
SESAME5と連携させて使うデバイスとして、SESAMEタッチとSESAMEタッチProがあります。
SESAMEタッチはICカードと指紋認証、SESAMEタッチProはICカードと指紋認証に加えて最長16桁の暗証番号にも対応。
電池寿命の目安はSESAMEタッチが約365日、SESAMEタッチProが約550日(2本)or約1100日(4本)です。
暗証番号は不要と判断し、今回はSESAMEタッチを購入しました。
SESAMEタッチを開封
SESAMEタッチ本体・取説・サポート問い合わせ先・両面テープを同梱。
本体にはCR123A2本がすでにセットされています。
SESAMEタッチを設置する
SESAME5同様、両面テープで貼り付けるだけです。取り付け自体は簡単ですが、今後電池交換する際に両面テープを貼り替えなければならないという手間とムダが発生してしまいます。この点についてCANDY HOUSEの代表がカスタマーレビューに対し、
皆様からのご要望にお応えして、新しいバッテリーカバーの設計を進めております。新たに設計中の電池交換時に簡単に取り外せるバッテリーカバーは、8月頃に皆様に無料でお送りする予定です。これにより、電池交換の度に両面テープが無駄になることはなくなります。どうぞお楽しみに!
とコメントしていました。これが本当ならCANDY HOUSEの顧客満足度アゲマインドはハンパないですね。
SESAMEタッチをアプリに紐付ける
- アプリを起動
- 右上の”+”をタップ
- セサミタッチをタップ
- “セサミを追加”をタップしてセサミ5と連携する
これでSESAMEタッチとSESAME5が繋がりました。続いて、SESAMEタッチに“鍵”を登録していきます。
SESAMEタッチにICカードを設定する
ICカード登録方法はバリバリ簡単です。
- アプリ起動
- セサミタッチをタップ
- ICカードの管理をタップ
- 右上の”+”をタップ
- タッチさせたいものをセサミタッチにかざす
- 登録完了
専用のキーデバイスではなく、身近なICデバイスすべてを鍵にできるのが他のスマートロックにはないセサミのメリットです!
SESAMEタッチはSuica対応なのでもしやとは思っていましたが、やはりnimocaのプラスチックカードも登録できました。つまり相互利用できる交通系ICカードすべてがSESAMEの鍵になります。
モバイルSuica、モバイルPASMO、モバイルICOCAを利用しているスマートフォンも鍵になります。
それらを紐づけているAppleWatchも鍵になります。
スマートリングのEVERINGも鍵になります。
wena3も鍵になります。
何でも読み込んでくれるのでテンション上がりました!
SESAMEタッチに指紋を設定する
指紋認証の登録方法は…
- アプリ起動
- セサミタッチをタップ
- 指紋の管理をタップ
- 右上の”+”をタップ
- 指先を軽く触れさせる
以上で完了です。
SESAMEタッチがあれば指紋認証でも鍵を開けることができます!
これ、マジで神。
指紋認証に対応してくれたおかげで、スマートロックに閉め出される恐怖がなくなりました!
“スマートロックあるある”だと思うんですが、“うっかりスマホを持たずに外に出たらドアが閉まっちゃって入れなくなった!”みたいなこと、本当にあるんですよ。
妻は冬場に薄着で閉め出されてしまい、マンションの廊下で凍えて過ごしたこともありました。
スマートロックの締め出し、時と場合によっては命に関わります(冷汗)
家族がいればいずれは開けられますが、一人暮らしの場合は管理会社や鍵屋さんに依頼しなくてはなりません。まぁその連絡もスマホが家の中だとできないわけですが…
でも、それもこれも鍵が“モノ”だったから閉め出されたわけです。これからは指紋が鍵になるので、忘れることも失くすこともありません。
これからはスマホのロックを解除するように、家の鍵も解錠しましょう!
おすすめの解錠方法
セサミタッチ設置後、いろんな開け方をしてみました。
動画内では、
- スマホ
- 指紋認証
- wena3
- エブリング
での解錠風景をまとめています。
“スマホタッチ”が最推しです!
しばらく使ってみて、一番失敗なく解錠できる方法はモバイルSuica登録スマホだと感じました。
サッと近付けるだけで確実に開いてくれます。
モバイルSuicaのほか、
- モバイルPASMO
- モバイルICOCA
などの交通系ICアプリをダウンロード済みのスマホでも快適に開けられるはずです。
交通系スマホアプリだとSuica・PASMO・ICOCAに限定されますが、相互利用関係にある全国各地の交通系ICカードでもセサミタッチが使えます。
だからnimoca・SUGOCA・はやかけん(いずれも福岡)などの地方の交通系電子マネーカードも鍵として設定できます。
交通系ICアスマホプリ未使用、スマホを持っていない人、子どもたちには交通系電子マネーの物理的なプラスチックカードもおすすめです。
Suicaに対応したスマートウォッチの認証精度も良いです。
wena3はセンサーが手首の内側に来るので体勢的にセサミタッチに近付けにくくはありますが、認証感度自体は問題なし。セサミ使用においては電車の改札と同じでセンサーが手の甲側にくるApple Watchの方が使いやすいかも。
エブリングは指の付け根だとセンサーが反応せず第2関節までずらしてからでないと解錠できませんでした。これは街中での決済時にもたまに出くわす現象です。センサーに対して平行にかざさないといけないんですよね。指輪もしくはセンサー側の入出力パワーが強化されるか、垂直に当てても使えるようになったならば、エブリングもありだと思います。
次点、指紋認証。
指紋認証は同じ指を何枚も登録しておくのがポイントです。
指1枚のみ登録だと認証してくれない時もあるのですが、同じ指を何枚も登録しておくことで認証率が上がります。
指の当て方とか、当てる時間とか、ちょっとコツがいるので、指紋登録後に練習して慣れておきましょう!
気になったところ
惜しかったところ
設置時の見た目について
ここまでSESAMEを褒め倒してきましたが、ちょっと惜しいなと感じるところもありました。それがこの金属製土台アダプター。
これを使わずに設置できるサムターンなら良かったのですが、うちは要アダプターの鍵でした。
使ってみると”オシャレ感減”なルックスに。
もうちょっとカッコいいパーツだったら良かったなーと心の中で思いました。
QrioLockは質感を損なわないアタッチメントを用意
価格の違いがあるので同列で比較はできませんが、Qrio Lockのように、隙間空間を作らない魅せるアタッチメントだったら良かったかな。
あとは、サムターンホルダーの幅をもう少し細かく微調整できたらなお良かったです。工作で何とかなりますけど、ネジ穴調整でピタッとハマってくれたほうが気持ちいいですしね。
…でも物申したいところはそのくらいでした!
セサミ5+セサミタッチのコンビはスマートロックをはじめてみたい人、買い替えてもっとスマートキー化したい人の双方におすすめですよー!